『サウンド』という冊子が送られてきました。
ピアノを弾いたときの脳血流量を測定する機器の購入費用が欲しくて、某財団の助成金に応募。
残念ながら、助成研究として選ばれなかったのですが、
それから毎年、この冊子を送ってくださいます。
(別の財団で幸い選ばれ、ピアノ演奏時の脳血流量は測定できました)
冊子をめくる。
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いかにも研究という堅いタイトルが並ぶなかに、
一つだけ、柔らかい感じの毛色の違うタイトルが目に入りました。
「音の散歩道 ~四季の音~」
読んでみると、
・「イタリアの四季」として……ヴィヴァルディの“四季”を取り上げ、
この箇所で、この楽器が表現しているのは……ブヨ・ハエの羽音、キジバトのさえずり等など
今度、こう意識して聴いてみよう! と思いました。
・ロシアの四季として……チャイコフスキーのピアノ作品集“四季”
・ドイツの四季として……シューマンの“子供のアルバム”の中から、
たとえば第13曲「五月 愛する五月」、第15曲「春の歌」、第18曲「収穫の歌」、第38曲「冬の歌Ⅰ・Ⅱ」等などに反映された四季の説明。
最後に、音の原風景がしだいに失われる可能性が書かれていました。
四季そのものが変貌してしまう気候変動が、芸術家の創作に影響を及ぼすかもしれないと。
本当に、最近の地球の異常気象や自然の変貌ぶり……心配です。