『ピアニストが語る!
時代を超えて受け継がれるもの
現代の世界的ピアニストたちとの対話 第五巻』
(著:チャオ ユアンプー、訳:森岡葉)です。
世界中の著名なピアニストにインタビューをして、
そのお話から書いているのですが、
第一巻から続いていて、第五巻に入りました。
パラパラとページをめくると、目に飛び込んできた言葉をいくつか。
・指使いをとても重視するピアニストナットさんの
「運指は音楽の言葉を語る!」という名言。
(つい指番号を無視してしまうシニアにも参考になります)
・ドビュッシーの『ベルガマスク組曲』で、すぐに私の指が恋に落ちました。
(指が、曲と恋に落ちる……このような発想を今までしたことが無かったので、なんとも素敵な表現!)
・(音階やアルペッジョ練習よりも、曲の練習が好きな人が多いですが)
1962年頃フランス女流ピアニストたちにとって、ツェルニー練習曲とスケール(音階)は「聖書」で、スポーツのトレーニングのように練習していた。
・帯に書かれたバドゥラ=スコダさんの言葉
「私は作曲家に対して『愛』と『尊敬』の気持ちをもって向き合ってきました。このふたつの気持ちさえあれば、けっして間違えることはない……」という言葉も素晴らしい!
私の本とは、内容も対象もまさに対極のご本。
でも、時代を超えて受け継がれるもの、一流ピアニストにも初心者にも共通の大切なものというのはある気がしました。