「ルノアール ~パリを愛した12人の画家たち~」
を、用事の後に時間があったので、観てきました。
ドビュッシー・ラヴェルなど印象派の音楽も、
モネ・ルノワールなど印象派の絵画も、どちらも好きです。
最も見たかった絵は、「ピアノの前の少女たち(ルノアール)」。
「もう少し、椅子の高さを……」
などとヤボなことを言うピアノ教師にはなるまいと、自分に言い聞かせる。
それより、二人の姉妹が、仲よく楽譜を見ている姿。
たぶん新曲を、初見で音出しし、二人で次のメロディーをわくわく追っているような雰囲気。
なんとも暖かく、ほのぼのしていて、優しい音が聴こえてきそう♪
アップライトなのに、楽譜台がグランドのようなのを不思議に思いましたが、
実際のピアノが美術館に展示してあって、納得。
やはり、「ピアノを弾く少女たち」が一番印象に残り、
帰り道、自分自身の「少女の頃」を思い出しました。
姉妹でピアノを習っていたにも関わらず、
あの絵のように、「新しい曲の楽譜を、二人でわくわく見る。」
などという経験はゼロ。
というより、ピアノは「義務」であり、練習は「苦痛」の時間。
……私は、ああ、なんて不幸なのでしょう。
でも、自分がこのような経験をしているからこそ、
生徒さんには、「弾くのが楽しい!」「ピアノを弾きたい!」と自分から思えるような指導をしたい!
そして、ピアノで幸せな時間にしてほしい!
との想いを、より強く持つのです。
「それにしても、あの少女たち、幸せだなぁ……」
と思いながら、家路を急ぐのでした。