高校のときの友人からお誘いいただいて、バレエを観てきました。
ピアノの演奏だと、職業柄、どうしてもお勉強のように聴いてしまったり、裏を想像してしまったり、あまり楽しむという感じでないのに対し、
バレエは、「詳しくない」がゆえ、純粋に感動し楽しめるのです♪
今回、お誘い頂いたのは、いわゆる古典バレエではなく、
ベジャール(仏)振付けによる現代っぽいもの。

現代というだけでなく、「M」という演目は、三島由紀夫をモチーフにしたもの。
恥ずかしいことに、私は三島の作品をあまり読んでいなく、
楽しめるだろうか?……と不安になる。
急遽、三島作品をAmazonで注文するも、その半分も読めていないうちに当日に。
(まるで、テスト前夜にあわてて勉強するも、時間切れになった人みたい……)
結果としては、とても楽しめたのですが、
もし、もっと沢山の小説を読んでいたら、感じ方がもっと違っていたかもしれません。
黛敏郎の現代音楽だけでなく、ドビュッシーの『聖セバスチャンの巡礼より』、シュトラウスのワルツ、サティやワーグナー作品などが、違和感なく出てきます。
そして、それらがバレエと合っているのです。
やはりバレエなどの舞踊は、音楽あってこそ!……と改めて思います。
プログラムにピアニスト名があったので、
きっと、オーケストラピットの一角にピアノも置いてあるのだろう。
と思いきや、なんと!
ステージ上(左側)に、スタインウェイがド~ン!
ピアノの生演奏でバレリーナが踊るシーンが結構あります。
そのピアニストは、音もテクニックも超卓越、でも主張し過ぎず、
本当に素晴らしい演奏でした。
菊池洋子さんという名を知らなかったので、後で調べると、
モーツァルト国際コンクール優勝(日本人として初)など多くの実績、
世界各国でソロリサイタル・オーケストラとの共演を長年続けているとのことで、納得。
最後のカーテンコールでは、
ピアニストも、バレリーナ達と手をつないで一緒にお辞儀を!
臆することなく堂々と笑顔でお辞儀する彼女の態度、
スラリとした長身、バレリーナに負けないスタイルの良さ、姿勢の良さ
……女性として憧れるような、すべてが素晴らしいピアニストでした。
なるべく新聞や本を読み、
なるべく演劇や映画を観て、
(ピアノ以外の)優れた文学や絵画などの芸術に触れることも
音楽表現には大切。
という「岩崎淑さんの言葉」(8/16)を思い出しました。
時間が許すかぎり、なるべく文学書も読み、
お財布が許すかぎり、観劇や音楽ホール・美術館・映画館などにも足を運びたい。
菊池さんのように、中身も外見も素敵な女性に少しでも近づけるよう努力したい。
……などと思いつつも、さつま芋を爆食する私でした。


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