芸術と精神病 ~サティとユトリロ~

なぜか秋になると美術館に行きたくなり、一度は必ず行くのに、
今年は行けず、12月にユトリロ展へ。

パリ、特にモンマルトルあたりの街並みが好きというのもあるけれど、
ユトリロの色感・筆づかい・絵の雰囲気……何だか好き。

禁止マークのついた数点以外、すべての絵が、
撮影OK。 なんと珍しい!

雪のサン=リュスティック通り, モンマルトル

「可愛い聖体拝受者,トルシーアンバロワの教会」
建物も周りも白ばかりなのに、どうしてこうも素敵に描けるのでしょう。

今まで知らなかったのですが、ユトリロは、
『ジムノペディ』などで有名な作曲家サティ
愛人関係だったことがあるそう。

サティ
……型にはまらず自由で、どこに行ってしまうか分からないような独特の音楽。
その音楽は、「湧き出てくる」「降ってくる」のでしょうか?
アルコール依存で、精神的にヘン。(部屋の2台のグランドピアノが縦に積み重ねられていた・部屋じゅう紙切れ散乱・白い食物しか食べないetc.)

ユトリロ
……小学生からアルコール中毒(エッ?!)で、
精神病院への入退院を繰り返していたとのこと。
精神科医に、気持ちのはけ口として勧められたのが「絵」だった。

精神を病んでいた二人だからこそ、通じるものがあったのでしょうか?
普通じゃないからこそ、凡人がいくら努力しても出来ないような素晴らしい作品を作れる天才なのでしょうか?

ユトリロの絵、サティの音楽……
芸術のいいところって、自分の知らない世界に連れて行ってもらえるところかもしれません。

ひとりで音楽を楽しむ時間、
静かにボーッと絵を眺めている時間、
人間(私のような凡人の人間)は、そんな時間が必要なのだと思います。

印象派展も、行きたいなぁ。。。)

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