「暗譜での演奏」と「読譜しての演奏」……傾向

コンサートでの「ソロ演奏」は、原則、暗譜です。
もちろん、シニア生徒さんも。
でも『ロンドンデリーの歌』は、左手が超難しいので、
「この曲だけは、楽譜を見てもいいですよ」
とお伝えしてありました。
本日は、60歳からのコンサート第85回。
いつも暗譜で弾いていた生徒さんが、楽譜を見て弾くと……
……いつもの演奏と違っていました。
では、「暗譜奏」と「読譜奏」の傾向(プラス面・マイナス面)について、
気づいたことを書いておきます。
読譜奏―マイナス
・演奏が「機械的」になりやすい。
・次の音符が見えるせいか、どんどん速くなる傾向も
・見ればいいという安心感から、あまり練習しない人も
読譜奏―プラス
・「わからなくなってしまう」ことはない(迷子にならない
・楽譜に書かれた「レッスンで注意されたこと」が見えるので、それに留意した演奏ができる
・当然だけれど、暗譜よりミスが少ない
暗譜奏―マイナス
・「わからなくなっちゃう」(迷子になる)リスクがある。
・その人の「クセ」が出やすい(例:手首が下がりがちな人・伴奏が大きくなりやすい人etc.)
・見なくても弾けるのに、一音一音、鍵盤を見て確認しながら弾く人も。
暗譜奏―プラス
どちらかというと、「歌ごころ」のある演奏をできる。
そして、「心に染みる演奏」になる可能性も、より高い。
しっかり「記憶」して、自分の「クセ」も直し、不必要に鍵盤を見ないでも弾けるように、
読譜しながら十分な練習した上で、
最後はやはり暗譜歌ごころのある演奏をしてほしいものです。
IMG_8127.jpg