新卒のピアノ講師がいないんです ~量より質に

「大きくなったら、何になるの?」
と聞くと、
ピアノの先生(^^) 」
などと答える女の子も、以前はいたものです。
何か夢があって良いイメージを持っていたのでしょうか。
先日、ある楽器店の方が、嘆いていらっしゃいました。
「最近、新卒のピアノ講師が、まったく入って来ないんです。」
音大を卒業しても、「ピアノを活かした職業」にはつかず、
一般企業に就職する人が多いと聞きます。
なぜ?
高度成長期……
週5日びっしり仕事すれば、ピアノ講師の収入で十分に生活できました。
ご主人を早く亡くしても、ピアノ教室の収入で子ども達を立派に育てられました。
好きなことを仕事にして、OLより自由がきいて、魅力的な仕事に見えました。
それが今……
少子化で楽器店講師の稼働時間は減り、週1,2日の人も。
「今、東京藝大を出ても、卒業後、コンビニでバイトしている時代なんです」
と内部の方から聞いたことも。
一般企業の正社員に比べれば、収入や保証などで確かにハンディが。  
また、以前は……
結婚すると寿退社して、専業主婦として家事育児をする人が多かったものですが、
今は……
結婚後、女性も仕事をずっと続け、男性も家事育児を平等にして(育休もとれ)、
という風潮に変わってきました。 
そんなことから、「新卒で、一般起業の正社員」になろうという選択も納得です。
でも、
でも……、
音楽は、絶対に人間に必要なもの。
だから、決して世の中から無くならないはず!
なら、ピアノ教師も絶対に必要だし、
決して世の中から無くならない仕事のはず!
本当に好きでヤル気があって、指導力のあるピアノ教師」少しだけが残っていくのでしょう。
量より質になること……それは、生徒さんにとって、むしろ良いことなのだと思います。
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