「総合的に判断する」
……なんと怪しげで、うさん臭い言葉でしょう。
就職で、「経験も能力も高いオバサン」を落として、
「若く可愛い子」の方を選ぶ場合、
「年齢性別で差別してはならぬ。」という原則に触れるといけないので、
こう言います。
「様々な観点から、総合的に判断した。」
政府は、何かを決める場合、
「自分の政党に有利なので……」
「次の選挙のことを考えて……」
「お金を出したくないので……」
など本当の理由を、表立って言えないとき、こう言います。
「総合的に判断した。」
感染拡大の4つの段階や、6つの指標を細かく作っておきながら、
「レベル4になったら、緊急事態宣言を出しますか?」
の質問には答えず、
「様々な観点から、総合的に考えて……」などと答える政府。
ずるさ、見え見え。
その点、吉村知事は、「具体的な数値」を示してくれるので信頼できます。
「この指標が〇名になったら、
通天閣のライトアップが緑になって、
自粛要請を解除します」
こう言われれば、誰でも解りやすく、
「じゃあ、頑張ろう!」という気持ちになれます。
感性・フィーリング・センスなども関わるピアノですが、同じでは?
例えば、
「音の高さ・長さ・音楽記号の3つが、正しく弾ければマルにします」
「ノーミスで3回弾ければ、マルにします」
「ミスは構わないので、音楽的に『こう伝えたい』というのが感じられればマルにします」
など、具体的な指標や、マルになる数値を明確に示してくれるA先生。
具体的な指標を示してくれず、
「うーん、総合的に考えて、マルにします」
という感じのB先生。
がいたら、ぜったいA先生の方が、生徒さんも「頑張ろう!」という気持ちになれるはず。
「吉村知事のようなピアノ教師」でありたいと思いました。
シャープのマスクが当たったけれど、今ごろ届いても……